【ワイルドカード】各文字種の検索方法 (基本)

ワイルドカードを使った検索を行う上で、いろいろな文字種に対応した記述方法を、決まり事として覚えておくと便利です。記述を単語登録して利用するのも1つの手です。

【全角文字】

[ぁ-ゞ] :ひらがな
[ァ-ヾ] :カタカナ
[a-zA-Z] :英文字
[0-9] :数字
[¥!-〜] :全角英数字(記号含む)
[一-鶴] :すべての漢字
[Α-Ωα-ω] :全角ギリシア文字
[、-鶴] :ひらがな/カタカナ/漢字/記号
[ -鶴] :ひらがな/カタカナ/漢字/記号/全角スペース

【半角文字】

[0-9] :数字
[a-zA-Z] :英文字
[ヲ-゚] :カタカナ
[! -~] :半角スペース、英数記号以外
[¥!-~] :半角英数字(記号含)

【その他の特殊文字】

^13 改行 (ハードリターン)
^12 改ページ
^11 ソフトリターン (または、^l:ハットエル)
^9 タブ記号 (または、^t)

ワイルドカードで使用する記号(!, -, (, ), [, ]等)を検索文字として使用したい場合は、その文字の前に ¥ を付与します(これをエスケープ文字と呼びます)。例えば、!を検索文字としたい場合は、 ¥! と記述します。

<b>記述例:</b>

例)全角半角関係なく、数字を検索したい場合

[0-90-9]

例)すべての英字(全角半角すべて)

[a-zA-Za-zA-Z]

例)すべてのカタカナ(全角半角すべて)

[ヲ-゚ァ-ヾ]

【半角文字の範囲指定の考え方】
%e5%8d%8a%e8%a7%92%e6%96%87%e5%ad%97%e3%83%af%e3%82%a4%e3%83%ab%e3%83%88%e3%82%99%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%88%e3%82%99

半角文字の文字コードは上の図のようになっています。なぜ、数字を検索するワイルドカードが [0-9] なのかは、この文字コードを見ていただくと分かるとおり、数字は0から始まり9で終わるからです(青丸)

例えば、記号も含めてアルファベット文字全部を検索したい場合は、[¥!-~] と記述すれば良いことになります。(ピンク丸)

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【ワイルドカード】改行前の余分なスペースを除去する

PDFファイルや他ファイルからコピー&ペーストすると、時々、改行の前に余分なスペースが入り込むことがあります。そういったスペースを削除するには、以下のようなワイルドカードを使用します。

「検索する文字列」には以下の記述をします。
日本語でも英語でも対応できるように、全角スペース、半角スペースを対象として、同時にソフトリターンの前にある余計なスペースも除去するようにしています。

[  ]{1,}([^11^13])

最初の角括弧の中には半角スペース1つと全角スペース1つが入っています。つまり、半角/全角スペースが改行(^13)/ソフトリターン(^11)の前に1つ以上({1,})あると、検索にヒットします。(半角全角の混在でも対応できる)

「置換後の文字列」は以下の通り記述します。(\は半角の円記号です)
改行/ソフトリターンに変更を加えず、そのまま利用するために、このような方法にしています。

\1

もし、ソフトリターンを改行(ハードリターン)に変換しちゃって良いと言うことであれば、以下のような記述になります。

検索する文字列

[  ]{1,}[^11^13]

置換後の文字列

^p

 

【ワイルドカード】強制的に1行間隔にする

【ワイルドカード】余分な改行を削除する」の応用編です。

節の間の改行数に関係なく、一律で1行間隔にします(空白行を1行入れる)。

「検索する文字列」は以下のように記述します。改行が1つ以上連続するものを固まりとして検索します。

^13{1,}

「置換後の文字列」には以下の記述をします。上記でヒットした改行の固まりを改行2つで置換します。

^p^p

これで、すべてが1行間隔に置き換わります。もし、2行間隔にしたい(空白行を2つ差し込む)時は、「置換後の文字列」を ^p^p^p と3つ並べれば良いことになります。

【ワイルドカード】余分な改行を削除する

原稿ファイルの処理において、時々、余分な改行を削除したいことがあります。そんなときは以下のワイルドカードを使用します。

まず、「検索する文字列」に以下の文字列を入れます。
改行(^13)が2つ以上連続({2,})するものを検索します。

^13{2,}

そして、「置換後の文字列」に以下の文字列を入れます。
上記でヒットした改行(の固まり)を、1つの改行(^p)へ置き換えてやります。

^p

もし、ソフトリターン(^11)も同時に削除対象にしたい場合は、「検索する文字列」を以下のように記述するといいです。

[^11^13]{2,}

ちなみに、PDFファイルからコピペしたり変換した場合、ソフトリターンや改行、時に半角スペースや全角スペースが混在していることがあります。その場合は、「【ワイルドカード】改行前の余分なスペースを除去する」を事前に実行してから、上記のワイルドカードを実行すれば良いです。

また、この記述方法を変化させれば、例えば、1行間隔に空白1行を差し込むと言うこともできます。
その方法は、「【ワイルドカード】強制的に1行間隔にする」に書いてありますので、参考にしてください。

【ワイルドカード】特定の見出し行の前に空白行が入っているかをチェックする

前回の「【ワイルドカード】特定の見出し行の後に空白行が入っているかをチェックする」の応用編です。今度は、見出し行の前に空白行が入っているかどうかをチェックします。このケースを検索するワイルドカードの記述例を以下に示します。

前回同様、英文で「TITLE OF THE INVENTION」の前に空白行が入っていないものを検索するには、「検索する文字列」で以下のように記述します。

[!^13]^13TITLE OF THE INVENTION

解説)
改行を検索する際は ^13 を使いますので、ここでは分かり易くするために、改行を ^13 で表します。

(正)
A quick brown fox jumps over the lazy dog.^13
^13
TITLE OF THE INVENTION

(誤)
A quick brown fox jumps over the lazy dog.^13
TITLE OF THE INVENTION

見出し行の前に改行(^13)が2つ連続しているのが正しいので、改行が1つしかないものを検索すれば良いことになります。

ここでは角括弧[ ]は必須です。^13!^13 では正しく検索されません。

言語が変わっても以下のように記述すれば検索できます。

[!^13]^13見出し

何かの文字列の前に空白行があることを確認したいときは、この記述を覚えておくと便利です。

【ワードマクロ】カーソルのある段落に蛍光ペンを付ける

私が仕事で使っているワードマクロをご紹介。
「マクロの記録」を使って作ったお行儀のよくないスクリプトですのでご容赦を。

このマクロは、カーソルのある段落を自動で範囲指定して蛍光ペンをつけるだけのマクロです。また、実行するたびに色が変わり、10色変化します。11回目に蛍光ペンなしに戻ります。(蛍光ペン色で字が潰れるのが嫌なので、10色に限定するようなことをやっています(笑))

Sub HighLight2Paragraph()
Dim ColorLoop As Integer
On Error Resume Next
Selection.MoveUp unit:=wdParagraph, Count:=1
Selection.MoveDown unit:=wdParagraph, Count:=1, Extend:=wdExtend
Selection.MoveLeft unit:=wdCharacter, Count:=1, Extend:=wdExtend

ColorLoop = Selection.Range.HighlightColorIndex - 1
If ColorLoop < 0 Then ColorLoop = 7
If ColorLoop = 2 Then ColorLoop = 14
If ColorLoop = 9 Then ColorLoop = 0
Selection.Range.HighlightColorIndex = ColorLoop
End Sub

私はショートカットキーへ登録して、翻訳チェックをしている時に目印付けの代わりに使っています。

嫌だ、行単位にしてくれ!という方は、以下のスクリプトを使ってくださいませ。

Sub HighLight2Line()
Dim ColorLoop As Integer
On Error Resume Next
Selection.HomeKey unit:=wdLine
Selection.EndKey unit:=wdLine, Extend:=wdExtend

ColorLoop = Selection.Range.HighlightColorIndex - 1
If ColorLoop < 0 Then ColorLoop = 7
If ColorLoop = 2 Then ColorLoop = 14
If ColorLoop = 9 Then ColorLoop = 0
Selection.Range.HighlightColorIndex = ColorLoop
End Sub

【ワイルドカード】特定の見出し行の後に空白行が入っているかをチェックする

スタイルガイドに「特定の見出し行の後に、必ず空白行を入れること」となっているとします。このルールが守られていないケースを検索するワイルドカードの記述例を以下に示します。

例えば、英文で「TITLE OF THE INVENTION」の後に空白行が入っていないものを検索するには、「検索する文字列」で以下のように記述します。

TITLE OF THE INVENTION^13[!^13]

解説)
見出し行の後に空白行がある状態とは、見出し文字列の後ろに改行が2つ連続していることになります。つまり、2つ目が改行でないものを検索すれば良いことになります。

改行を検索する際は ^13 を使いますので、ここでは分かり易くするために、改行を ^13 で表します。

(正)
TITLE OF THE INVENTION^13
^13
A quick brown fox jumps over the lazy dog. The fox has wings …

(誤)
TITLE OF THE INVENTION^13
A quick brown fox jumps over the lazy dog. The fox has wings…

2つ目が改行ではない、即ち2つ目に ^13 がないものを検索すれば良いことになります。「改行でない」は「^13ではない」と記述すること(^13を否定してやること)で表すことができますので、否定の際に使用する「!」を先頭に入れて、 [!^13] とすればよいわけです。

ここでは角括弧[ ]は必須です。^13!^13 では正しく検索されません。

言語が変わっても以下のように記述すれば検索できます。

見出し^13[!^13]

何かの文字列の後に空白行があることを確認したいときは、この記述を覚えておくと便利です。

では、特定の見出しの後に空白行がないときに、強制的に空白行を入れる方法を次に説明します。ここでは例として「TITLE OF THE INVENTION」の後に空白行が入っていないものを検索して、強制的に空白行を入れます。

検索する文字列

(TITLE OF THE INVENTION)^13([!^13])

上述との違いは、TITLE OF THE INVENTION[!^13] をそれぞれ括弧()で閉じたことです。()で囲うことにより、その中の情報がそれぞれ\1\2へ代入され、次の「置換後の文字列」の中で使用できるようになります。

置換後の文字列

\1^p^p\2

ここの\1には、先のTITLE OF THE INVENTIONが入っています。\2には、改行ではない何かが入っています。そして、それらの間に改行^pを2回入れることで、以下のような形になります。

TITLE OF THE INVENTION(改行)
(改行)
(改行でない何か)

ワイルドカードを使った検索・置換の準備

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-10-05-21-48-51マイクロソフトワードを立ち上げた状態で CTRL + F もしくは CTRL + H を押すと、画像のような「検索と置換」というウインドウが現れます。

翻訳者の皆さんは頻繁に使用されている機能ではないかと思いますが、この「検索と置換」画面にある「オプション」ボタンを押すと、画像のような検索オプションが現れます。

この画面の「ワイルドカードを使用する」にレ点を入れると、検索や置換でワイルドカードを使用できるようになります。

ワイルドカードを使用して検索する場合は、この設定を行ってから実行します。

 

 

ワイルドカード技の連載をはじめます

拙作のワードアドインマクロ「WildLight」は、ワイルドカードを学ぶことでより高度な処理が可能になります。今以上にWildLightを身近に置いて活用いただけるように、今月より、原稿加工や翻訳準備、翻訳チェックなどで役立ちそうなワイルドカードを使った検索文字列、置換文字列を連載していきます。

この一連の連載は、メニューにある「翻訳者のためのワイルドカードリファレンス」をインデックスページとして更新していきます。